家の主
詳細i
FUJIFILM X-S20XF16-80mmF4 R OIS WR
74.2 mmƒ/41/450 sISO 1600
家々を撮るためにクズグンジュクへ出かけた。けれど午後の光の中に現れたこの猫は、すべての建物を静かに追い越した。その散歩でいちばん好きな一枚は、家ではなく、そこに暮らす猫の写真になった。
RUSEN BIRBEN / 写真
作品選 / 6章
シリーズ / 01
FUJIFILM X-S20XF16-80mmF4 R OIS WR
74.2 mmƒ/41/450 sISO 1600
家々を撮るためにクズグンジュクへ出かけた。けれど午後の光の中に現れたこの猫は、すべての建物を静かに追い越した。その散歩でいちばん好きな一枚は、家ではなく、そこに暮らす猫の写真になった。
FUJIFILM X-S20XF16-80mmF4 R OIS WR
80 mmƒ/4.51/90 sISO 1600
チャンカヤでは人々が絶えず通り過ぎていたが、猫は全身の重みを地面に預けて横たわっていた。街のせわしなさに対する答えは、ただ動かないことだった。
FUJIFILM X-S20XF16-80mmF4 R OIS WR
80 mmƒ/7.11/1000 sISO 1250
鳩は自分だけの静けさの中で街を眺め、カメラには気づいていないようだった。その瞬間、フレームの中で見ているのは自分だけだと思っていた。
FUJIFILM X-S20XF16-80mmF4 R OIS WR
80 mmƒ/7.11/1250 sISO 1250
すると突然、こちらへ顔を向けた。その鋭い視線は、街を見ているのが私たちだけではなく、別の命もまた私たちを見ているのだと思い出させた。
シリーズ / 02
FUJIFILM X-S20XF16-80mmF4 R OIS WR
52.4 mmƒ/51/1000 sISO 500
黒と赤のクラシックカーが、ユスキュダルの日常の交通に思いがけない人物を運んできた。
FUJIFILM X-S20XF16-80mmF4 R OIS WR
58.6 mmƒ/51/1000 sISO 500
マスクが見えた瞬間、周囲の視線はいっせいに向きを変えた。
FUJIFILM X-S20XF16-80mmF4 R OIS WR
58.6 mmƒ/51/1000 sISO 500
顔を隠したこの見知らぬ人を、誰もが知っていた。
シリーズ / 03
FUJIFILM X-S20XF16-80mmF4 R OIS WR
41.1 mmƒ/41/52 sISO 12800
白い薔薇は、私にとって汚れのない愛の姿だ。夜のほの暗さの中でも自らの光を見つけるその姿は、純粋な愛が暗闇の中でも生き続けられることを思わせる。
FUJIFILM X-S20XF16-80mmF4 R OIS WR
32.5 mmƒ/41/15 sISO 12800
夜はピンクの薔薇を現実と夢のあわいに置く。愛を薔薇色に見る幻想と、私たちが実際に抱く感情とが溶け合う、曖昧な場所に咲いている。
FUJIFILM X-S20XF16-80mmF4 R OIS WR
80 mmƒ/41/32000 sISO 6400
最初に見たとき、ハチだと思った。まだハチに擬態するハナアブだとは知らず、その見事な偽装が、出会いを一枚目から特別なものにした。
FUJIFILM X-S20XF16-80mmF4 R OIS WR
80 mmƒ/41/32000 sISO 6400
花の中心に身を置き食事を始めると、世界は小さな黄色い領域へと縮まった。借り物の強さの向こうに、この虫自身の慎重な生命のリズムが見えてきた。
FUJIFILM X-S20XF16-80mmF4 R OIS WR
80 mmƒ/41/32000 sISO 6400
着地し、前脚をこすり、花の上で見せる小さな動き。その一つひとつが短い出会いを長い観察へ変えた。近くで見つめると、反復の中に個性が立ち現れた。
FUJIFILM X-S20XF16-80mmF4 R OIS WR
80 mmƒ/41/32000 sISO 6400
脚より先に翅が動き始めた。写真は、花に留まることと、そこを離れることの間にある、ごく小さな決断をとどめた。
FUJIFILM X-S20XF16-80mmF4 R OIS WR
80 mmƒ/5.61/550 sISO 320
次の花で、すべてがまた始まった。私を欺いたこの小さな虫は、反復の中にある粘り強さと、危険であることと強く見えることの違いを残していった。
シリーズ / 04
FUJIFILM X-S20
58.6 mmƒ/221/320 sISO 8000
リゼでは、雨がやんでも街から去ることはない。海辺に残した水が日々の暮らしを静けさの中へ抱き込み、東屋は単なる雨宿りではなく、黒海の気候とともに営まれる生活の記憶になる。
FUJIFILM X-S20
80 mmƒ/41/244 sISO 200
雨が空を地上へ降ろし、その中にリゼの名を置いた。山と茶と雲を一つに抱き、街は黒海地方が自らへ向けた鏡になる。
FUJIFILM X-S20
80 mmƒ/221/50 sISO 1250
その名は水にあり、根は緑にある。茶と雨と大地が同じ根から語り始めるとき、リゼは一つの都市を超え、故郷へと変わっていく。
FUJIFILM X-S20XF16-80mmF4 R OIS WR
56.5 mmƒ/41/10 sISO 3200
植物を傷めず夜を照らすために選ばれた緑の光が、思いがけない肖像を残した。自然をいたわる意図が、人の影をもう一度その内側へ置いた。
FUJIFILM X-S20XF16-80mmF4 R OIS WR
63 mmƒ/41/10 sISO 160
白雪姫の静けさが、ピンクの花の生命力によって深まっていく。物語と春が溶け合うとき、優雅さはフレーム全体へ広がる静かな魔法になる。
FUJIFILM X-S20XF16-80mmF4 R OIS WR
60.8 mmƒ/7.11/1400 sISO 160
Fujiのフィルムシミュレーションを試し始めた頃、緑のフィルターで撮った一枚。フィルターは、タンポポの白い綿毛一本一本の繊細さを、思いがけないほど鮮明に浮かび上がらせた。
シリーズ / 05
FUJIFILM X-S20XF16-80mmF4 R OIS WR
80 mmƒ/201/160 sISO 1250
リゼの閉ざされた空の向こうで、光はずっと存在していた。雲間を抜けるその姿は、明るさが私たちの経験とは別に在り続け、時にはただそこへ目を向ければよいのだと思い出させる。
FUJIFILM X-S20XF16-80mmF4 R OIS WR
29.2 mmƒ/5.60.8 sISO 160
夜が最も静まる時間、月と空の通りだけが向き合っているように見えた。そこへ一人の歩行者が現れた。見えなくても動きは続き、深い静寂の中でも命は完全には止まらない。
FUJIFILM X-S20XF16-80mmF4 R OIS WR
80 mmƒ/4.51/70 sISO 500
美しさを本当に見るには、ときに周囲の色を静める必要がある。紫だけが残ると、ありふれた花さえ、注意を向けることが雑音をどれほど変えられるかを教えてくれる。
FUJIFILM X-S20XF16-80mmF4 R OIS WR
80 mmƒ/4.51/90 sISO 5000
愛が視界をすべて満たすとき、残りの世界は暗闇へ退いていく。あとに残るのは赤の呼び声だけ。激しく、絶対的で、ほかの何ものにも場所を譲らない。愛の中にある人生。
FUJIFILM X-S20XF16-80mmF4 R OIS WR
80 mmƒ/4.51/85 sISO 5000
愛が目を閉ざさないとき、その周りにある人生も見えるようになる。ここでは薔薇が空とともに意味を持つ。世界を消さず、その中へ溶けていく、人生の中の愛。
シリーズ / 06
FUJIFILM X-S20XF16-80mmF4 R OIS WR
80 mmƒ/41/120 sISO 1000
小さな船は、夕陽がどこへ辿り着くのか知りたくて、水平線へ進んでいった。
FUJIFILM X-S20XF16-80mmF4 R OIS WR
48.5 mmƒ/41/5 sISO 3200
水面に伸びた光の跡は、船より先に触れ合った。
FUJIFILM X-S20XF16-80mmF4 R OIS WR
48.5 mmƒ/41/5 sISO 3200
太陽が退くと、暗闇の中から別の光が応えた。
FUJIFILM X-S20XF16-80mmF4 R OIS WR
80 mmƒ/41/3 sISO 3200
海は再び二艘の航路を分け、夜は残された船の光を運んだ。